彩雲斎の雑記

令和のこどおじ 人畜無害に日和ってくstyle

関の太郎とやら

 世にも珍しい、祀られている鬼が存在するようでございます。

 

 小生の故郷には、鬼岩と呼ばれる巨岩だらけの、奇々怪々な地域が存在いたします。

 

 地中にあったはずの溶岩が、地表に露出し、冷え固まったもの、だとかうんたら、割れたり削れたり、概ね巨大な姿カタチのまま、寄り集まっているのでございます。

 

 鬼の様な大きな岩の事かと思えば、実のところ、その由来は800年ほど前、この巨岩群が折り重なって出来た岩穴に、『関の太郎』という鬼が潜んでおり、近隣の村人や、古道を行き交う旅人を襲う厄介者がありました。

 

 関で生まれた、太郎という、何とも安易なネーミングセンスに、思わず嘲笑してしまう訳であります。

 

 しかし、いよいよ困り果てた当時の人々の中から、纐纈源吾と言う腕っぷし男が、太郎に天誅を喰らわし、討伐した逸話から名付けられた地名であります。

 

 巨岩群の隙間の一部、鬼の岩屋には、現在も関の太郎の像が祀られ、この厄介者は、時を経てなぜか、厄災除けの鬼神として崇められております。

 

 纐纈源吾にちなんだ源吾岩、太郎の首が埋められた辺りには、首洗池などと恐ろしい地名もあり、これらの逸話の信憑性を物語っております。

 

 鬼の岩屋をはじめ、折り重なる巨岩群をくぐり抜ける、『岩くぐり』は、よもやケモノでも潜んでいそうな、岩にアタマを打ちそうな、スリル満点、恐怖の大自然ダンジョンであります。

 

 しかし岩穴の中は、鍾乳石並みに涼しいので、夏場でも、上着を忘れないように、お出かけくださいませ。

 


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